たまにはこんな景色の前で、立ち止まってみるのもありかな


by jeepway
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今年も迎えたこの日。

3年前のこの日のことを、私は忘れない。

バイト中だった。
ひまな日で、客もいなかった。マスターと二人、取り留めのない会話を交わし、今日は上がろうかとしていたそのとき、一人の常連客がやってきた。

「テレビ、見た?」

店にはテレビはない。二人して首を横に振ると、有無を言わせずこういった。

「テレビ、見て!!!」

勢いに押されたマスターは、2階の控室にあるテレビを見に行った。私はといえば、何も言わない常連客を前に、困ってしまった。
待つこと数分。マスターは下りてこない。様子を見に行くと、テレビにかぶりついている。

「何があったんですか?」
「わかんねぇ…ホント、わかんねえんだよ…」

マスターはつぶやくだけ。
画面に移っていたのは、飛行機がビルに突っ込む例の映像。
我が目を疑った。

なに、これ…?どういうこと…?

その時点では、詳しい情報はなにも出ていなかった。
わけのわからぬまま、店を片付け、帰宅した。そしてテレビをつける。
テロらしいこと、ビルに飛行機が突っ込んだこと、そのビルが崩れたこと、たくさんの被害者が出たこと、情報は出てくるが、私の頭は相変わらず、最初の疑問が渦を巻く。

何なの…?

その夜は、ずっとテレビを見ていた。しかし、私の疑問は一向に晴れなかった。

それから3年たった今も、わからない。
1年目も、2年目もそうだった。今年も同じだ。
事情は世界のニュースを駆け巡り、アメリカはアル・カイーダを、ビン・ラディンを追いかけ、アフガニスタンへ向かい、そして今は、イラクにいる。

いろいろなことは、頭ではわかっている、多分。しかし、私の感情が、理解を超えた、その事情を理解できないために、混乱する。私の知っている人が、いたわけでもない、会社があったわけでもない。当事者でない私には、まるで映画やゲームを見ているような現実味のない現実。被害に遭われた方には大変申し訳ないが、これが現実なのかさえ、わからなくなってしまう。ただ、わからない。わかるけど、理解できない。だから、わからない。堂堂巡り。それだけである。

私は、あの日のことを忘れないだろう。
現実じゃないような、現実。それが、起こったのだ。
私の感情は、あれを理解できる日がくるのだろうか…?
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by jeepway | 2004-09-12 22:36 | 日々徒然